はじめてのリフォームバリアフリー

Messageバリアフリーリフォームで変わる快適な暮らし

若い方からするとバリアフリーの家はまだまだ先で大丈夫とお考えかもしれませんが、妊娠中や大きな怪我・病気療養中などは、ご自宅でいままで普通にできていた行動が難しく感じるものです。ご高齢の方も歳を重ねるごとに、「これまで当たり前にできていたことができなくなる」という場面が増えてきます。バリアフリーリフォームは、そんな「できていたことができなくなる」を減らすことで、体への負担を軽減し、快適に暮らしていくためのリフォームです。

バリアフリーリフォームの中でも特にこれから考えて欲しいのが、階段・トイレ・浴室になります。特にトイレと浴室は基本的に一人で使用する「密室」ですから、ご家族の目が届きにくい場所になるため、もしもの時に備えることが重要です。今後段階的にバリアフリーリフォームをご検討いただいているお客様は、こうした一人で過ごす場所からリフォームをおすすめしています。

Point.1手すりの設置

高齢者の方の多くが、必要に感じているのは手すりの設置だと思います。玄関や階段、トイレ・浴室など段差がある場所や、立ち座りを行う場所に手すりを設置することで、移動しやすくなり、転落防止にもつながります。設置の際は、使う人の背丈や動作に合わせて取り付けを行います。それでは、実際に自宅のどこに手すりを取り付けるのが良いのか、具体的にご紹介します。

トイレ

ドアを開け閉めする際に体を支える手すりと便座に立ち座りする時、座った後姿勢を安定させる用の手すりがあるとご高齢の方も安心してトイレを利用することが可能です。自分一人でトイレに行くことはご高齢の方にとってはよい運動にもなり、健康維持につながるのでバリアフリーリフォームでは優先的に行いたい場所になります。

洗面・浴室

洗面・浴室では、「出入りの時」「浴室内の移動時」「浴室内の立ち座り時」「入浴時」「浴槽内の立ち座り時」この5つの場面に対応することが大切になります。入浴する際は、立ち座りの繰り返しが頻繁に行われる点と、浴室内は密室であるという点も考慮してリフォームを進めることが重要です。

居室・廊下・玄関

住居内で段差が多い「玄関付近」や階段・廊下などの「段差がある付近」には手すりを設置することで負担を軽減できます。特に廊下などにある小さい段差は見逃しやすいため、つまずくことが多くなりがちです。そういう場所も、目につくところに手すりを設置すればまさかの時も安心できますし、普段から注意して歩くようになります。

Point.2段差をなくす・床材を変える

少しの段差につまずいて転倒し、怪我をしてしまうのは家庭内で起きがちな場面です。手すりを設置することで対処することも可能ですが、できれば段差自体をなくすリフォームを検討するのも事故の防止に繋がります。

トイレ

出入り口にある段差をなくすスロープ設置や、トイレ・浴室・洗面所などの水回りは「濡れても滑りにくい」「掃除がしやすい」床材であることも大切になります。段差自体が大きい時には床をかさ上げすることでで対応することもできます。

洗面・浴室

トイレ同様に出入り口にある段差をなくすスロープ設置や、浴室内の床材を滑りにくいもの、掃除がしやすく・保温性の高いものに変更すると良いでしょう。転倒防止のために、浴室と洗面所の境界がわかりやすくなるように、床材の色を全く別の色にして差をつけるとより効果的です。

居室・廊下・玄関

居室と廊下の境界や、玄関の段差は段差解消スロープを設置することで解消することが可能です。特に⽞関は段差が大きく、転倒の危険や登り降りの負担を踏み台等を設置することで解消しましょう。「段差をなくす+⼿すり設置」を行うとより効果的です。今使用している床材が「滑りにくい」ものかも合わせてチェックしてみてください。

Point.3温度差をなくす

冬は家の中であっても、温かい場所と寒い場所の温度差が大きくなります。古い家だとこの温度差はより大きくなりがちです。暖房器具などで温められた部屋から、廊下やトイレ・浴室などの気温が低い場所へ移動する際に、急激な温度差が原因で失神や心筋梗塞、脳こうそくなどを発症してしまうことを「ヒートショック」といい、温度差があるほどこのリスクは高まります。リフォームを行う際は、家全体の温度差をなくしていくことも考えながらリフォームをすると安心です。

トイレ

トイレ内に窓がある場合は、そこから外気が流れ込みます。窓に内窓を設置することで外気が流れ込みにくくし、温度が下がらないようにすると効果的です。また、暖房器具を設置することもおすすめです。床暖房を取りつけることも可能ですので、ご予算や工期を考えながら検討されてみてはいかがでしょうか?

洗面・浴室

トイレ同様に窓がある場合は、内窓の設置や、室内の壁面・床面へ断熱材を入れることで、洗面所と浴室の温度を下がりにくくするリフォームを行われる方が増えています。合わせて、暖房器具を設置するとより効果的です。
また、在来浴室の場合、ユニットバスへ変えるだけで断熱性能が上がるので、ぜひご相談ください。

居室・廊下・玄関

暖房を使用している部屋と使っていない部屋で、室温の差が激しい家は建物自体の断熱性能が低い場合があります。そう言った時には家全体へしっかりと断熱材を入れることで、断熱性能を高めることが可能です。また、床暖房を設置すればより適温を維持できるようになります。

Point.4既存設備を新しい設備に変える

住宅設備は日々進歩しています。現在の設備を変更すれば、より安全で便利にご利用いただくことが可能になる場合があります。特に古い設備の場合は、今より使いやすくなることを大いに期待できます。浴室やトイレの広さを広げるリフォームが難しい場合は、省スペース設計の設備へ変更すれば、部屋の広さを変えることなく、空間を有効活用できるようにな流だけでなく、スムーズに動くことができるようになります。

トイレ

和式便器を洋式便器へ変更するだけでも利便性は大きく向上しますが、背後に大きなタンクや手洗いのある洋式便器をすでに設置している場合には、タンクレストイレにに変更することで、空間を広く使うことが可能になります。手洗い場が必要な場合には、別でコンパクトな手洗い器を設置するのがおすすめです。便器前の空間を広くすることで、動作がスムーズにできるようになるため、使い勝手もよくなります。最新の設備では掃除しやすく、汚れがつきにくいため、お掃除も楽になります。

洗面・浴室

浴槽が高いと、入浴時に大きく跨ぐ必要があるため、体への負担が大きく転倒しやすくなります。またぎやすい高さの浴槽に変更することで、リスクを解消することが可能です。また、洗面器などを置くカウンターや、浴槽のふちなどに腰をかけ流ことができるスペースを設けることで、座りながら入浴することができるため、より安全に使用していただけます。ユニットバスの場合は、これらの点を配慮した商品もありますので、お気軽にご相談ください。

リビング・ダイニング・キッチン

キッチンは「作業がしやすいか」「掃除がしやすいか」「安全性が高いか」「家事負担を減らすことができるか」の4項目に注目してリフォームするのがおすすめです。例えば、キッチンへ新たに食洗機を設置することで家事負担を軽減し、安全機能の備わっている調理器へ変更することで安全性を高めることができます。また、ガスコンロからIHへ変更することでお手入れが楽になります。最近では、おしゃれなキッチンも増えてきているので、ご検討されてはいかがでしょうか?